慶應義塾大学大学院法学研究科博士後期課程(民事法学専攻)在籍・単位取得退学。ドイツKöln大学、Bonn大学で民事訴訟法を研究。
民事保全法を研究する中で、「事が起きてからでは遅い」という制度設計思想に着目し、想定外の事態が起きたとき、人は何を根拠に決断し、その結果にどう責任を負うのか、この問いに対する答えとして、どんなときにも主体的に意思決定できる構造としての『ライフフリー実装モデル』を考案。
帰国後、労働安全衛生コンサルタント事務所、ISO審査員研修機関を経て、NTTラーニングシステムズにて15年にわたり人材育成・防災コンサルティングに従事。次世代リーダー養成、人事制度改革、内閣府調査研究業務、BCP構築等で実績を上げる。
学会正規会員
内閣府防災の調査研究業務を受託し報告書を纏めたほか、宮城県防災指導員養成講習のメイン講師を10年以上務め、延べ8,000人以上の防災リーダーを養成。
東日本大震災の被災体験に基づく実践的な講演・コンサルティングには定評がある。
主体性を育む独自の視点で人事制度改革コンサルティング等コンサルティングを展開し、キャリア開発や組織開発で顕著な実績を上げる。

Philosophy
想定外が本質を炙り出す
私はこれまで、防災、BCP、組織開発、人材育成、キャリア支援という一見すると異なる分野に関わってきました。
しかし、現場に立ち続ける中で、ある共通点に気づきました。
それは、人も組織も「想定外」に直面したとき、本質が露わになるということです。
なぜ、分野を横断するのか
災害、事故、組織の停滞、キャリアの行き詰まり。
どれも、事前に「準備していたつもり」だったはずなのに、現実の前では立ち尽くしてしまう。
私は、防災の現場で、「計画はあったが、動けなかった組織」を数多く見てきました。
同時に、キャリア支援や組織開発の現場でも、「正解を探し続け、動けなくなった人」を見てきました。
この二つは、まったく同じ構造です。
ライフフリーの原点
私の原点は、民事訴訟法、特に民事保全法の研究にあります。
そこでは、将来の権利侵害の蓋然性を評価し、緊急性を見極め、本案に先立ってどこまで介入すべきかを判断します。実務では「保全を制する者が本案を制する」とも言われます。
つまり、"事が起きてからでは遅いという制度設計思想"です。
この構造は、防災や危機管理、そして安全配慮義務の判断枠組みにも通底しています。
不確実な未来に対し、人と組織はどの段階で、どこまで備えるのか。私が「判断の構造」にこだわる理由は、ここにあります。
災害、重大事故、経営危機、キャリアの断絶、組織の停滞、現場の混乱。
形は変わっても、本質は同じです。
「想定外の事態が起きたとき、人は何を根拠に決断し、その結果にどう責任を負うのか。」
この問いは、ドイツ留学を経て、労働安全衛生、リスクマネジメント、防災研究へと自然に広がっていきました。
防災ほど、学際的な分野はなく、制度、組織、心理、教育、現場、どれか一つが欠ければ、機能しない世界です。
私は研究と実務の両面から、「人は経験したことのない状況では、判断できなくなる」という現実を、何度も突きつけられてきました。
だからこそ私は、防災を「計画」や「訓練」で終わらせず、人材育成・キャリア・組織開発と統合して扱っています。

2011年3月26日 弊社代表 木村正清撮影 女川町役場付近
東日本大震災と転機
東日本大震災の津波で両親を失い、危機と再建の現実を自らの人生で経験しました。
絶望の淵にいた私は、数カ月、いや1年以上、どうやって生きていたのかさえ思い出すことができません。
人は、経験したことのない状況に直面すると、怖くて動けなくなるのではありません。「どうしていいか分からず、立ち止まってしまう」のです。
それでも、生前の父との約束を思い出し、父との約束を果たすことを目標に毎日を全身全霊で生きてきました。
そこで強く感じたのは、人は極限の中でも、前を向こうとする力を持っているということ。
その力を引き出せるかどうかが、個人の人生を分け、組織の未来を分けます。

2011年3月26日 弊社代表 木村正清撮影 実家跡
「ライフフリー」とは
ライフフリー研究所が大切にしているのは、"正解を用意すること"ではありません。変化や不確実性の中で、自ら考え、選び、動けるようにサポートすることです。
「ライフフリー」とは
想定外に直面しても、立ち止まることを恐れず、そこからしなやかに立ち上がり、自ら意思決定していく主体的な生き方と定義しています。
組織における「ライフフリー」とは
想定外の中でも、構成員一人ひとりが主体的に意思決定できる状態と定義しています。
防災も、BCPも、キャリアも、組織づくりも、すべてこの考え方に基づいています。
Life Free is a way of living in which one, even after confronting the unexpected, rises again and makes autonomous decisions.
ライフフリー実装モデル

株式会社ライフフリー研究所
代表取締役 木村正清